KW: M字薄毛 カット
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「M字を美容師にどう伝えればいいかわからない」「カットしたら余計に目立った」「どんな切り方が正しいのか教えてほしい」——そんな声を毎日のように聞きます。
M字薄毛はカット次第で大きく印象が変わります。間違ったカットは薄毛を強調しますが、正しい切り方を知っている美容師に頼めば、同じ毛量でも驚くほど自然に見せることができます。
私は東京・六本木の薄毛専門美容室RELIVEを営む美容師・益満千尋です。美容師歴18年で年間15,000人以上の薄毛に悩む男性の施術を行ってきました。今回は、M字薄毛のカットで失敗しないための知識を、施術現場の実例とともに解説します。
なお、カット後のセット方法については「M字薄毛のセット方法【朝5分で決まる3ステップ】」で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
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M字薄毛を悪化させるNGカット5選

まず知っておくべきは「やってはいけないカット」です。善意でやってしまっているケースが多く、これを止めるだけで印象が大きく変わります。
❌ NG①:ツーブロックを高い位置に入れる
ツーブロックは薄毛カバーに有効なスタイルですが、刈り上げ位置が高すぎるとM字の剃り込みが際立ちます。
RELIVEの施術動画でスタイリストが確認したポイントです。「ツーブロックの入れ方が結構高い状態になってるんですよ。このM字の部分が際立ってしまうので、若干低めに刈り上げさせていただきます」。刈り上げ位置1センチの差が、M字の見え方を大きく左右します。
❌ NG②:前髪を長く伸ばしてM字を隠す
「前髪で剃り込みを隠そう」という発想で前髪を伸ばし続けると、細い髪が束になってすだれ状になります。
「今長さがあるんでどうしても風が吹いて髪の毛を触った時にこうやって別れちゃうんですけど、それを短く切ってあげれば、ちょうど厚さが揃う」——これがRELIVEでの施術時の一言です。長さが問題を解決するのではなく、長さが問題を作り出しているのです。
❌ NG③:サイドを長く残して丸みを作る
サイドの長さを残しすぎると、横から見たときに不自然な丸みができます。これがM字部分への視線を集めてしまいます。
「横が長すぎるとどうしてもここに丸みが出てしまいますね。丸さの位置を上に出して上に高さを出していきたいので、ここはあまり長さが必要ないと思いますのである程度切って」——サイドを整えることがシルエット全体を引き締めます。
❌ NG④:センターパートで分け目を固定する
センター分けは生え際からつむじまで一直線の分け目を作るため、M字の剃り込みが左右対称に強調されます。薄毛の方には最も避けてほしいスタイルです。
❌ NG⑤:全体を極端に短く刈り上げる
「短くすれば目立たない」は半分正解・半分間違いです。「極端に短くしすぎちゃうとすぐ伸びてきたときに横に張ってきちゃうのでそんなに刈り上げたりはせずに、極力短く抑えられる長さを切ってあげてボリュームを出してあげると横の膨らみが気にならない」——伸びてきたときのことを考えた長さ設定が必要です。
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M字薄毛に効くカットの3原則(RELIVEの施術解説)
では、正しいカットとはどういうものか。RELIVEの施術を通じて確立した3つの原則を紹介します。
原則①:前髪の切り込みでM字の「割れ」を防ぐ
M字部分の前髪をただ切るのではなく、「切り込みを入れる」切り方が重要です。
「前髪は少し取り込みの部分を切り込むような形で切ってあげて作っていくとMの部分が割れづらくなってくるのでそのように切っていきたいと思います。今前髪を切ったんですけどもこれだけでもMの部分が気にならなくなったと思います」。
前髪を一直線に切ると、M字の剃り込みに沿って割れ目ができます。切り込みを入れることで髪の流れが変わり、剃り込みが目立ちにくくなります。これはセットで解決できない問題をカットで根本的に解決するアプローチです。
原則②:ツーブロックは「低め」が鉄則
ツーブロックを入れる位置は、一般的なカットより低めに設定します。M字の生え際ラインより下に刈り上げラインを合わせることで、剃り込みの深さが視覚的に緩和されます。
「若干低めに刈り上げさせていただきます」——この一言に薄毛専門の視点が凝縮されています。一般の美容師が「おしゃれなツーブロック」として入れる位置より、2〜3センチ低いラインが薄毛の方の正解です。
原則③:トップにボリュームを残し、横のボリュームを抑える
M字薄毛の方の多くが「横の膨らみ」を気にしています。しかしこれを横を短くして解決しようとすると、トップがペタッとして全体的に貧相に見えます。
「上にもこうボリュームを持たせてあげた方が横の膨らみが気にならない。なのでまずは上にボリュームを出すということと横のボリュームを抑えるとバランスの良い形になっていく」——これが正しいアプローチです。
具体的には:トップの長さを残してレイヤーを入れ → サイドの毛量を調節して横の膨らみを抑える → この「上重心シルエット」がM字部分への視線を分散させます。
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美容師への頼み方テンプレート

多くの方が「M字です」と伝えることをためらっています。しかし薄毛専門の観点から言えば、ためらいは逆効果です。具体的に伝えるほど、美容師は最適なカットができます。
RELIVEで使う「3点伝達法」
①現在の悩みを一言で
「M字の剃り込みが気になっています」「前髪が風で割れてしまいます」「横の膨らみとトップのペタッとが気になります」など、具体的な症状を伝えます。
②普段のセット状況を伝える
「パウダー系のスタイリング剤しか使えません」「ドライヤーは5分しかかけられません」「セットの時間がほとんどない」など。カットはセット前提で設計されるため、毎朝どんなケアができるかが重要な情報です。
③「M字に詳しい美容師さんに担当していただけますか」と一言
RELIVEのような薄毛専門サロンでなくとも、この一言で担当者が「M字を意識してカットします」という意識に切り替わります。
NG伝え方
「短めでお願いします」だけでは情報が少なすぎます。「おしゃれにしてください」は方向性が曖昧すぎます。「薄いのを隠してください」は伝わりますが、どのカットが有効かを一緒に考える余地がありません。「M字が気になるので、カットで目立たなくしてもらえますか」——この形が最も伝わります。
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M字薄毛に似合うおすすめカットスタイル5選
RELIVEで実際に提案している5つのスタイルを紹介します。
スタイル①:ショートレイヤー(トップ長め)
最もオーソドックスで応用範囲が広いスタイルです。トップに3〜5センチの長さを残し、側頭部から後頭部に向けてレイヤーを入れます。「トップ重視・サイドすっきり」の上重心シルエットがM字への視線を分散させます。
毎日のドライヤーで根元を立ち上げればボリュームが出やすく、朝のセット時間が最も短いスタイルです。
スタイル②:ソフトツーブロック(低め刈り上げ)
刈り上げをM字ラインより低めに設定し、境界線をぼかしたツーブロックです。コントラストが強いハードツーブロックは避け、グラデーションで繋がるソフトな仕上げにします。トップをサイドより長めに残すことで、M字部分が線として見えにくくなります。
スタイル③:テクスチャーカット(毛量調節)
薄毛の方に特に有効なカット手法です。毛量を均一に取るのではなく、頭頂部は少量だけ梳いてボリュームを維持し、サイドの毛量を積極的に調節します。「毛量調節をして少しバランスを整えていきます」——RELIVEでは必ずこの工程を入れています。
仕上がりに自然な動きが出て、「カットしました」という不自然さが出ません。
スタイル④:センターアップバング
前髪を斜め上に立ち上げるスタイルです。M字の剃り込み部分を隠すより「あえて見せる」発想で、生え際の後退を個性として見せます。
パウダーシェイクで根元を立ち上げてからドライヤーで固定すると、崩れにくい仕上がりになります。前髪が割れる心配がなく、M字が気になる方に意外と向いているスタイルです。
スタイル⑤:ナチュラルアップ(前髪を上げてM字を見せない)
前髪全体を後ろに流してトップに高さを出すスタイルです。M字の剃り込み部分が横から見えにくくなり、顔全体がすっきりした印象になります。
RELIVEでは「坊主にすれば解決」という考え方はとりません。どんな状態でも、カットとスタイリングの組み合わせでかっこよく見せることができます。まずはプロのカウンセリングで、あなたの状態に合った最適なスタイルを見つけてください。
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カット頻度と次回来店タイミング
M字薄毛の方には「1.5〜2ヶ月に1回」のカットを推奨しています。
理由は2つです。まず、M字部分はサイドより伸びるスピードが遅い場合が多く、2ヶ月空けると全体のバランスが崩れます。次に、伸びてきたサイドが横に張り出してくると、M字が再び目立ち始めます。
「極端に短くしすぎちゃうとすぐ伸びてきたときに横に張ってきちゃう」——この言葉が示すように、伸びてきたときのシルエットを計算してカットするのがプロの仕事です。
RELIVEでは初回来店後「1ヶ月半後に一度様子を見せてください」とお伝えしています。伸び方のクセを把握してから次回のカット設計を調整するためです。
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カット後のセットとの組み合わせが最重要
どんなに良いカットも、セットの仕方でその効果が半減します。逆に言えば、正しいカットと正しいセットを組み合わせれば、効果は倍以上になります。
RELIVEの施術では、カット後に必ずスタイリング方法をレクチャーします。
ドライヤーの基本:「根元を起こすような感じで乾かしていきます。根元を起こした状態、この状態を作ってからその後髪の毛を下ろす作業を行っていきます」——この順番を守るだけで仕上がりが大きく変わります。
パウダーシェイクの活用:「髪の毛が柔らかく細いので普通に乾かすとどうしてもペタッとしてしまいがちなのをパウダーシェイクをつけることによってボリュームが出るようになります」——カット後のボリュームを最大化するにはパウダー下地が必須です。
M字薄毛のセット方法(パウダーシェイク→ドライヤー→マットワックスの3ステップ)については、「M字薄毛のセット方法【朝5分で決まる3ステップ】」で詳しく解説しています。カットと合わせて実践してください。
RELIVE スタイリスト推薦
EGUSU ボリュームアップミスト
パウダー処方でツヤゼロ・束感ゼロ。正しいカットで作った土台に振りかけてドライヤーで乾かすだけで、M字部分のボリュームが自然に出ます。カットの効果を最大化するスタイリングの相棒です。
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まとめ|M字薄毛カットの正解早見表
| 項目 | NG | OK |
|---|---|---|
| 前髪の長さ | 長く伸ばしてすだれ | 短くして厚みを揃える |
| 前髪の切り方 | まっすぐ一直線 | 切り込みを入れてM字に合わせる |
| ツーブロック位置 | 高め(M字より上) | 低め(M字ラインより下) |
| サイドの長さ | 長く残して丸みを作る | 短く整えて横の膨らみを抑える |
| トップの処理 | 短く刈り上げる | 長さを残してレイヤーでボリューム |
| カット頻度 | 3ヶ月以上あける | 1.5〜2ヶ月ごと |
| 美容師への伝え方 | 「短めで」だけ | M字の具体的な悩みを伝える |
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よくある質問
Q1. 一般の美容室でもM字薄毛のカットはできますか?
A. できますが、経験差が大きいのが現実です。「M字が気になるので、カットで目立たなくしてほしい」と具体的に伝え、反応を見てください。「刈り上げ位置はどこにしますか?」など逆質問してくれる美容師は薄毛への理解があります。
Q2. M字薄毛のカットは何分くらいかかりますか?
A. RELIVEでは通常60〜90分です。カウンセリング(15分)・カット(30〜40分)・スタイリングレクチャー(10〜15分)という流れです。一般のカットより長めですが、セット方法まで覚えて帰れるので結果的に時間対効果が高くなります。
Q3. ツーブロックにするとM字が逆に目立ちませんか?
A. 刈り上げ位置が高すぎると目立ちます。M字ラインより2〜3センチ低い位置にソフトなグラデーションで入れると、むしろM字が目立ちにくくなります。「ハード」ではなく「ソフト」が薄毛の方のツーブロック基本方針です。
Q4. カットだけで薄毛をカバーできますか? セットも必要ですか?
A. カットで土台を作り、セットで仕上げる——この両輪が必要です。どちらか一方だけでは効果が半減します。カット後は必ずドライヤーでの根元立ち上げを習慣にしてください。
Q5. M字薄毛が進行したら、どんなスタイルが向いていますか?
A. RELIVEでは坊主はおすすめしていません。M字が進行していても、正しいカットとスタイリングでかっこよく仕上げることができます。「とりあえず坊主」より「薄毛専門のカットで整える」方が長期的に見た目の印象がよくなります。どんな状態でもまずカウンセリングにお越しください。
著者
益満 千尋(Masumitsu Chihiro)
東京・六本木の薄毛専門美容室RELIVE代表。美容師歴18年、年間15,000人以上の薄毛に悩む男性を施術。M字薄毛のカット・セット技術を専門とし、施術一次情報に基づいた実践的なアドバイスを発信しています。

