美容院で「短くしてください」と伝えたら、薄毛がかえって目立ってしまった。
30・40代の薄毛男性から最もよく聞く失敗談です。
実は「頼み方」を変えるだけで、同じ美容師に切ってもらってもまったく仕上がりが変わります。年間1,500人以上の薄毛男性を担当してきた美容師歴18年の専門家として、失敗を防ぐための薄毛カットの頼み方を本音で解説します。
薄毛のカット頼み方で失敗する3つの理由

カットで薄毛が悪化してしまう人には、共通したパターンがあります。
理由①「短くしてください」だけでオーダーしている
一般的な美容師は薄毛の知識が少ない場合があります。「短く」という指示通りに切れば、頭頂部の薄い部分が剥き出しになってしまうことも。どこをどう見せたいか、一言加えるだけで結果がまるで変わります。
理由②「薄毛」と言い出せない
「薄毛って正直に言うのが恥ずかしい」という方は多いです。でも伝えないと、美容師はカットの方向性を決めようがありません。「最近ここが気になっています」と指さすだけで十分。正確に伝えることが最初のステップです。
理由③薄毛に慣れていない美容師に頼んでいる
実際にあった話です。ある動画に登場したモデルさんは「髪の毛が薄くなってきたらどうするの?」と美容院で言われてしまい、3年間床屋に変えていたそうです。床屋でのカットは前髪が残る独特のスタイルが多く、薄毛カバーに向かないことがあります。薄毛に詳しい美容師を選ぶことが、実は一番大切なポイントです。
美容師が本当に聞きたいこと【5つのポイント】
実際に私が施術前にモデルさんへ確認していることをそのまま公開します。
①薄毛のタイプを最初に伝える
「前頭葉が薄い」「頭頂部が透けてきた」「M字の生え際が気になる」など、どこが薄くなっているかを指で示しながら伝えてください。
私たちが見ているポイントは主に3つです。
| 薄毛タイプ | 美容師が見ているポイント |
|---|---|
| M字(前頭部) | 両サイドの生え際の後退具合 |
| 頭頂部(O字) | つむじから地肌が見えているか |
| 全体的(U字) | 髪の密度と頭皮の透け方 |
自分の薄毛タイプがわからなければ「最近ここが気になっているんですが、どう見えますか?」と聞いてしまえばOKです。プロが一緒に確認します。
②「どう見せたいか」をゴールで伝える
「薄毛を隠したい」「すっきり見せたい」「若々しくしたい」など、ゴールイメージを先に言葉にするのがコツです。
「短くしてください」だけでは美容師に情報が少なすぎます。「頭頂部をボリュームアップして見せたい」「前髪で生え際をカバーしたい」まで伝えると、カットの方向性が一気に明確になります。
③スマホで参考画像を見せる
言葉だけで伝えるのが難しければ、スマホの画像検索でイメージ写真を見せるのが最速です。「こういう雰囲気にしたい」「このくらいの短さ」など、ビジュアルで伝えると認識のズレがなくなります。
薄毛の方は特に「自分に何が似合うかわからない」という場合も多いので、「薄毛でも似合う髪型を見繕ってほしい」と正直にお願いするのも立派なオーダーです。
④NG例:「おまかせします」「なんとかしてください」
おまかせは一見楽に見えて、実は美容師に一番難しいオーダーです。薄毛に特化した技術を持っていない場合、無難なカットになりがちで、結果「なんか変」になってしまいます。最低限、①と②の情報だけでも伝えてください。
また、「短くしすぎないでください」という曖昧な伝え方も注意が必要です。頭頂部は長さを残さないと立ち上がりが作れなくなります。「頭頂部の長さは残してください」と具体的に伝えるのがポイントです。
実際、私のサロンには「前の美容院で薄毛を相談したら『短くしたら?』とだけ言われた」という30代・40代の男性が多く来院します。それだけ薄毛カットに慣れていない美容師が多いのが現状です。だからこそ、こちらから正確な情報を伝えることが重要になります。
⑤カット後のセット方法も必ず聞く
カットが終わったら、その場で「自宅でどうセットすればいいか」を必ず聞いてください。
私が施術後にお客様に毎回お伝えしていることがあります。
「ドライヤーは頭を下にして当てると、自然に前に持っていきやすいです。後ろから前に向かって風を当てながら、指の腹で頭皮をこするように乾かすと根元が立ち上がってボリュームが出ます」(RELIVEスタイリスト 実際の施術より)
セット方法を聞き逃すと、美容院では良く見えたのに家では再現できない、という事態になります。
タイプ別・今日から使えるカットの頼み方テンプレ

M字はげの頼み方
伝えるべきこと:
- 「生え際のM字部分が後退してきていて気になっています」
- 「前髪で生え際をカバーしたい」または「あえて生え際を目立たせないよう自然に流したい」
- 「頭頂部のボリュームは残してほしい」
プロのコツ: 床屋から来院した方に多いのが、前髪が重くオールバック状に流れているケース。前髪に厚みを持たせて「前に下ろす」スタイルに変えることで、生え際のM字が格段に目立ちにくくなります。オールバックは生え際をそのまま露出させてしまう上、少し古い印象を与えやすいのでNGです。
頭頂部薄毛の頼み方
伝えるべきこと:
- 「頭頂部・つむじ周りが透けてきた」
- 「上からのボリュームを出したい」
- 「サイドは刈り上げても構わない」
プロのコツ: 横(サイド)はボリュームが出やすい部分です。ここをすっきり刈り上げることで、逆にトップにボリュームが出ているように見えます。「ボリュームが出やすいところを抑えて、出にくいところを際立たせる」のが頭頂部薄毛のカットの鉄則です。
全体的に薄い場合の頼み方
伝えるべきこと:
- 「全体的に髪が薄くなってきた」
- 「清潔感を出しつつ、できるだけ薄く見えないようにしたい」
- 「スタイリングが楽な髪型がいい」
プロのコツ: 全体的に薄い場合、伸ばせば伸ばすほど薄さが目立ちます。思い切って短くする方が、清潔感が出て薄毛が気にならなくなります。「短くすることへの抵抗」を伝えると、美容師が段階的に提案してくれます。
ジェルで固めると逆効果になる理由
セットの話で避けられないのが「スタイリング剤選び」です。
長年ジェルでオールバックにしてきた方に、必ずお伝えしていることがあります。
「ジェルをつけると束ができるじゃないですか。その束ができることによって、余計薄く見えてしまうんですよ」(RELIVEスタイリスト 施術中の言葉より)
ジェルのように水分を含んで固まるスタイリング剤は、髪を束にしてしまいます。束と束の間に地肌が見えやすくなるため、薄毛が余計目立つのです。
薄毛の方に向いているスタイリング剤:
- パウダーワックス(粉状): 水分量がないので1本1本がふわっとする。頭頂部のボリューム出しに最適
- パウダーシェイク(液体状): 濡れた髪につけてドライヤーで乾かすと粉だけが残る。自然なボリューム感が出る
- マットワックス: ツヤがなく束になりにくい。薄毛カバーに向いている
避けるべきスタイリング剤:
- ジェル(束になる・ツヤが出すぎる)
- グリース(重くて地肌が透けやすくなる)
- 整髪スプレー(単体ではボリュームが出ない)
カットを変えても、スタイリング剤が合っていなければ仕上がりは変わりません。美容師に「何を使えばいいか」を必ず聞いて帰ってください。
美容院に行く前に確認したいこと【初めての薄毛カット】
初めて薄毛を意識してカットに行くとき、事前に準備しておくと当日スムーズです。
自分の薄毛タイプを把握しておく
スマホのカメラで自分の頭頂部を撮っておくと、美容師への説明が一気に楽になります。「ここを見てほしい」と写真を見せるだけで、言葉より正確に伝わります。
「どうなりたいか」を1フレーズ用意しておく
「若々しく見せたい」「清潔感を出したい」「ビジネスでも使える髪型にしたい」。これだけ用意しておけば、美容師が提案の方向性を組み立てられます。
今使っているスタイリング剤を伝える
「ジェルで固めています」「何もつけていません」など、現状を伝えると美容師が的確なアドバイスをしやすくなります。特にジェルを使っている方は「束になって薄毛が目立ちやすい」ということを把握してもらう機会になります。
カット頻度の希望を伝える
「なるべくメンテナンスが楽な髪型がいい」「2ヶ月に1回くらいのペースで来られる」など、ライフスタイルに合わせた提案を受けられます。薄毛カバーのスタイルはメンテナンス頻度によって最適な長さが変わります。
薄毛専門の美容室と一般美容室、どちらに行くべき?
正直にお伝えします。薄毛のカットは、薄毛に特化した技術と知識を持つ美容師に頼む方が圧倒的に結果が変わります。
一般的な美容師は薄毛カットのトレーニングを受けていないことがほとんどです。「どう見せたいか」を伝えても、技術として対応できない場合があります。
薄毛専門の美容室で受けられること:
- 薄毛タイプ(M字・頭頂部・全体的)の判定から施術が始まる
- 薄毛が目立たないカット技法・角度・長さの設計ができる
- カット後のスタイリング指導まで含めた施術
- 「こう切ってほしい」という薄毛特有の希望を的確に再現できる
薄毛に悩みながら「美容院でうまく伝えられない」「毎回微妙な仕上がりになる」という方は、まず薄毛専門のサロンに一度来店することをおすすめします。一般の美容院では難しい薄毛カバーの提案をしてもらえます。
薄毛専門と一般美容室の違いをまとめると:
| 比較項目 | 薄毛専門美容室 | 一般美容室 |
|---|---|---|
| 薄毛タイプの判定 | 施術前にカウンセリングで確認 | 自己申告のみ |
| カット技法 | 薄毛カバーに特化した技術 | 一般的なカット技術 |
| スタイリング指導 | セルフケアまで指導あり | 基本的なアドバイスのみ |
| 相談のしやすさ | 薄毛の悩みが日常的 | 伝えにくい場合がある |
まとめ:今日から使えるオーダーチェックリスト
美容院に行く前に、これだけ準備してください。
| チェック項目 | 伝える内容の例 |
|---|---|
| ①薄毛の場所 | 「M字の生え際」「頭頂部のつむじ周り」「全体的に薄い」 |
| ②見せたいゴール | 「ボリュームを出したい」「前髪でカバーしたい」「すっきり見せたい」 |
| ③参考画像 | スマホで検索した画像を見せる |
| ④長さの希望 | 「頭頂部の長さは残してほしい」 |
| ⑤セット方法 | 施術後に「自宅でのセット方法を教えてください」と聞く |
「薄毛を隠そう」という発想から「薄毛に合った髪型を作る」という発想に変えると、カットの頼み方も変わります。正確な情報を伝えることが、仕上がりを左右する一番重要なポイントです。
よくある質問(FAQ)
Q1. 薄毛を美容師に伝えるのが恥ずかしいのですが、どう言えばいいですか?
「ここが最近気になっています」と指で示すだけで大丈夫です。美容師にとって薄毛の相談は日常的なことです。伝えてもらった方が、より的確なカットができるので、プロとしてはむしろ歓迎しています。
Q2. 短くしすぎると薄毛が目立つと聞きましたが、本当ですか?
部分によります。頭頂部を短くしすぎると地肌が見えやすくなりますが、サイドを刈り上げることで全体的にすっきりしてむしろ清潔感が増す場合もあります。「頭頂部の長さを残してほしい」とだけ伝えれば、あとは美容師がバランスを調整します。
Q3. 床屋より美容院の方が薄毛に向いていますか?
薄毛カット専門の技術という観点では、薄毛専門の美容室が最も向いています。一般的な床屋や美容院の場合は「前髪の長さ」や「サイドのバランス」の取り方が薄毛カバーに最適化されていないケースがあります。
Q4. スタイリング剤はジェルとワックス、どちらが良いですか?
薄毛の方にはパウダーワックスやマットワックスをおすすめします。ジェルは束が生じて地肌が透けやすくなるため、薄毛には逆効果になる場合があります。
Q5. 美容院でどのくらいの頻度でカットすればいいですか?
薄毛カバーのスタイルは形が崩れると薄さが目立ちやすくなります。1〜1.5ヶ月に1度のペースでメンテナンスカットを入れることをおすすめします。特にサイドの刈り上げ部分は伸びると形が崩れるため、こまめに整えると効果が持続します。
著者プロフィール
益満千尋(ますみつ ちひろ)
薄毛専門美容室RELIVE代表|美容師歴18年
年間1,500人以上の薄毛男性を担当。令和の虎・モアリジョブ・日刊SPA!など多数メディア出演。薄毛のカット・スタイリングに特化した専門技術で、多くのお客様の髪の悩みを解決している。
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薄毛専門美容室RELIVE代表|美容師歴18年
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